神田四季報

個別の銘柄・株価分析。バリュー投資の教えのまとめ。

ファルテックを売って平和を買い増し。

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ファルテックは最低な取引でした。

決算が迫っているにも関わらず、牛歩で上昇幅にそれほど期待が持てず、持ち続ける信念も無かったのでファルテックを売りました。この上昇相場で保有日数48日も持っていたにも関わらずマイナスなのは、今年一の最低なトレードです。(´ノω・。)クシュン 保有数が少ないのでポートフォリオへの影響は、ほぼ皆無ですが猛省したいと思います。

【7215】ファルテックは、お買い得なのか?
http://kandashikihou.hatenablog.com/entry/2013/03/28/090447

上の表の保有日数はリスク管理の意味合い

「株を買う=リスク」で、特に「短期保有目的の株を少しでも長い期間保有すると相対的にリスクだけが高くなっていく」と考えています。今回の「ファルテック」のように短期保有銘柄が上がるのを待って、いたずらに保有日数を伸ばし続けるのは、リスクを取っている割にリターンが低いということです。その認識をするために保有日数を入れました。

平和を追加購入しました

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上の通り第3四半期の発表でも進捗が90%超えていて順調に推移しています。
さらに、完全子会社のオリンピアが発売した「アントニオ猪木が伝説にするパチスロ機」(2013年3月31日納品)が好調で、充分に上振れする可能性があると判断して、買い増しをしました。

アントニオ猪木のパチスロの売上は?

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※3月31日から納品なので、大半の売上は今回の決算に組み込まれていると思われます。

まず、全国約11000店舗のパチンコ店情報と6000機種以上のパチンコ・パチスロ台情報を集めているP-WORLDのデータを見ると猪木のスロットの店舗導入率が66.80%です。

日本遊技関連事業協会のH23年の店舗数が12,323だったので、66.8%をかけて想定の導入店舗数は8231.7としています。

スロッターだった経験から、1店舗あたり4~5台は入ると想定し、想定の導入店舗数とかけてみました。4台だと32,927台。5台だと41,159台となります。
※猪木のスロットの販売台数は40,000台までなので、MAX40,000台で計算しています。

猪木のスロット1台あたりの価格が399,000円となっていますが、台数割引やご愛顧割引もあるようなので、350,000円で計算。

  • 1店舗4台導入(32,927台)の売上想定=115億円
  • 1店舗5台導入(40,000台)の売上想定=140億円

第3四半期の売上と合算

第3四半期:143,512(百万円)の実績値に上の数字を足しています。

1店舗4台導入:155,012(百万円)
1店舗5台導入:157,512(百万円)

※PGMは前期決算から(1月~3月分)から追加されたので、昨年の数字をそのまま採用。
ちなみにPGMのIRを見ると、今年の1月から3月の月次営業実績を見ると営業収益が107%なので、少し上にブレると思われます。

PGMの昨年の1月~3月売上高(連結決算書のセグメントから抜粋)
売上高:13,234百万円

-1店舗4台導入+第3四半期売上:155,012(百万円)+13,234百万円=168,256百万円

  • 1店舗5台導入+第3四半期売上:157,512(百万円)+13,234百万円=170,756百万円

通期予想より上振れする可能性が高いと判断

通期予想が166,900(百万円)に対して、猪木のスロットの売上予想分とPGMの昨年の数字しか組み入れないで算出した売上高なので、上振れする可能性が高いと判断しました。

これからの株価次第ですが、もう少しポジションを増やすと思います。

アントニオ猪木が伝説にするパチスロ機の導入率推移 P-WORLD
http://www.p-world.co.jp/_machine/kisyu.cgi?kisyu=p7027

・パチンコ・パチスロ店数の推移 (日本遊技関連事業協会)
http://www.nichiyukyo.or.jp/condition/shop.php

・平和 アントニオ猪木が伝説にするパチスロ機 販売詳細
P.S enter blog
http://blog.livedoor.jp/psenter/archives/23246644.html

・PGMの2013年3月 月次営業実績
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material&sid=21116&code=2466

平和の株価・銘柄分析の結果

パチンコ・パチスロメーカーの平和(6412)を割安と判断して買いました。
半年程度の保有になると思います。以下は、購入する迄の判断材料です。

平和の事業内容

  • 連結子会社(保有率80%)のPGMホールディングスはゴルフ場を保有し運営、商品販売などを行っている。

売上の構成、営業利益の推移

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※会社の事業報告書より

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  • 売上と営業利益率の推移

2009年の震災以降の4年は増収増益で利益率20%台を維持しているのは、優秀と言える数字だと思います。
2009年は落ち込んでいますが、2008年以降は順調に売上・利益を伸ばしています。2011年12月よりPGMを連結子会社にした事によって、売上と利益が大幅に増加しました。

  • 売上の構成(連結)

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私も調べていてびっくりしたのですが、PGMの売上が約50%で、利益については約30%。
PGMの比率が高いのは事業分散として良いことだと思っていて、当たり外れの激しいパチンコ事業を支えているのが分かると思います。

第45期中間報告書より
https://www.heiwanet.co.jp/ir/pdf/45_cyukan.pdf
(2012年4月1日~2012年9月30日)


MSN 平和: 財務諸表
http://jp.moneycentral.msn.com/investor/invsub/results/statemnt.aspx?symbol=JP:6412&stmtView=Ann&lstStatement=Income

また、当社は新たな収益基盤の構築と企業価値のさらなる向上を目的として、平成23年12月5日付で、ゴルフ場の保有・運営を主たる事業とするPGMホールディングス㈱の株式80.49%を公開買付けにより取得し、ゴルフ事業に進出いたしました。
なお、みなし取得日を平成23年12月31日としているため、当連結会計年度の当社グループの業績には、同社及び同社の連結子会社の平成24年1月1日から平成24年3月31日までの業績を反映しております。
https://www.heiwanet.co.jp/ir/pdf/201203_4Q.pdf
平成24年3月期 決算短信

売上と利益が変動する要素

  1. 提供する機種がヒットするか?
  2. パチンコ利用者、店舗の減少
  3. 法律の変更

ヒットが出るのか?法律はコントロールが難しい要素ですから、長期保有するには適していないと思います。
尚、子会社のPGMはゴルフ場の運営なので天候に左右されます。

差別化された事業なのか?

差別化要素は、アニメのキャラクターや芸能人などのタイアップ力や企画力。しかし、セガサミー・SANKYOなど各社に権利・ヒット商品があり、平和の寡占的な市場では無いと思います。

決算に向けた進捗状況

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第3四半期時点で進捗率が約90%と順調に推移していて、上振れる可能性も有ると思います。
※2013年3月期第3四半期より

  • ゴルフ場を運営している子会社のPGMが好調に推移しています。2013年3月までの営業実績は全店ベースで来場者数は前年比110%、営業収益109%で推移しており好調。

PGM 2013年3月 月次営業実績
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material&sid=21116&code=2466

長期的な展望

不成立でしたが、PGMによる競合企業のアコーディアへTOBを仕掛けるなど、総合レジャー企業への進出意欲がうかがえます。パチンコ・パチスロ事業は衰退傾向で、新たな収益源の確保すると共に総合カジノ企業に向けて着々と準備をしているように思います。例えばゴルフ場に併設したカジノ、ホテル経営など。

もし、カジノ合法化が豪華客船内にも及ぶようであれば、旅行のツアー企画などのノウハウがあり、豪華客船のセレナーデ号を保有していて、時価総額が2,416百万円の「ニッコウトラベル」を買収する可能性がでてくる気がします。ただし、まずはカジノ運営のノウハウが必要だと思うので、海外のカジノ企業の買収などもあるかもしれません。

アコーディア買収攻防、PGM敗戦の弁
東洋経済
http://toyokeizai.net/articles/-/12565

<市場比較>

競合との比較

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上場している大手パチンコメーカーで比較しています。各社の会社予想の通りだと、今期の決算発表は減益のためPERが悪化する企業が多いです。

①PERが8以下と割安
各企業がまちまちですが、パチンコメーカーの中で平和は割安な部類だと思います

②業績が好調
他の企業が業績不調な中、4年連続で増収増益を維持。

自己資本比率が低いのは大丈夫?
平和の子会社のゴルフ場経営のPGMは、銀行から借り入れてゴルフ場を開いているので、自己資本比率が低くなっています。
そのため、連結でみると自己資本比率が低いのですが、平和の単独の数字を見ると59.1%となっており、問題がないと思っています。

  • 君子危うきに近寄らず?

PER、配当利回り自己資本比率ROEが優れていて、カジノ銘柄としても期待ができそうなユニバーサルエンターテインメントも選択肢として検討しても良いと思います。ただ、トラブルのニュースが流されていたので、慎重に情報を精査する必要があると思います。バッシング・嫌がらせな気がしていますが、何か見えざる力による影響な気がして見極めが難しいと思います。ユニバーサルE側もIRで再三、反論を繰り広げていますから、気になる方はチェックしてみてください。

  • ユニバーサルEの話題

ユニーバーサルEのIRリリース
http://www.universal-777.com/corporate/ir/release/

ユニバーサル、2500万ドルがFBI捜査の焦点に
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE92G00N20130317

岡田氏:ウィンが利用したフリー報告書に「深刻な欠陥」
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MLOXMN6TTDS001.html

「カジノ王VS. 朝日新聞」の行方が日本経済に影響するってホント?
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1303/26/news016.html

平和の買いの判断

第3四半期までの進捗を見ると、今季数字は順調に推移している可能性が高いと思います。競合他社と比較をするとPERが割安なので、決算発表後に上昇することを期待しています。また、PGMのゴルフ場の利用者の推移が好調で、来季の決算見通しも期待できそうです。※PGMの1月~3月の来場者数が前年比109.4%で営業収益が約108%

6月にカジノの合法化が決定した時も株価が上昇の期待がもてるのも魅力の1つです。

競合他社に比べ株価が伸びなかった原因と考えられるのが、パチンコ業界自体の不調。大手各社が赤字・減益発表が相次いでいたので、敬遠されていた。平和に関しては、PGMの親会社と言う認識であったり、連結子会社化による売上・利益への貢献度が少ないと思われていた点が大きいように思っています。

安倍政権も6月にまとめる新成長戦略の柱のひとつとしてIR整備を盛り込む方向で、法案が提出されれば成立する公算は極めて大きいと言えます。
観光立国、成長戦略の起爆剤! ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130429/plt1304291121001-n1.htm

平和に注目が集まる事

注目が集まれば株価上昇の可能性が出てきます。

  • 決算発表 2013年5月13日、5月14日
  • カジノ合法化の報道 6月中に何らかの動きがある模様

ポートフォリオに組み入れる比率

業績が不安定な業種ですし、今のところ長期保有するつもりもないので、1%程度の組入れにしたいと思います。
決算が悪かった場合やPERが12を超えたら売却の検討に入ります。

2013年5月1日の売買記録

昨日書いたケンコーマヨネーズの売却です。分析が甘かった結果が招いた急遽の売却だったのですが、プラスマイナス0だったのは救われました。業務内容は見込みがある会社なので、大豆・業務用油の価格安定化、第2四半期までの利益率推移、値下がったタイミングで割安であれば、再度購入したいと思います。

  • 売却

・ケンコーマヨネーズ⇒ 0%

  • 長期保有

PAPERBOY&CO.
日本電信電話 長期保有
ヒト・コミュニケーションズ
タムロン
アストラインターナショナル(インドネシア)
ビエンホア製糖株式会社(ベトナム)
ダイワ米国リート
短期豪ドル債オープン

  • 短期保有

ヒューマンHD
Dena ※決算次第
ファルテック
デリカフーズ ※決算次第

ケンコーマヨネーズを売却

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来季は今期より利益が下回るかも

長期保有したい銘柄だったのですが、私が考えるよりも懸念材料が業績に影響を与えそうなので、プラス・マイナス0で売却しました。売却の理由ですが来季は、マヨネーズを作るうえで最重要な原料の1つの油など原材料が高騰していて、通期の利益が今期を下回りそうだと思ったからです。

今の地合いなら、ホールドしていても極端な下げが無いかもしれ無いと思いましたが、第3四半期まで決算に向けて順調に数字を積み上げている今の時点で大幅に上昇していないことを考えると、逆に大きく上がるのも難しいと思っています。

そして、今回の決算における来季の通期予想や第1四半期の結果、また日清オイリオなどによる業務用油の値上げ発表などのタイミングで、株価が下がる可能性が高いのも大きな理由です。

2013年3月に業務用油の値上げ幅が拡大

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過去の利益推移を見ると、油の価格は多大な影響を与えてケンコーマヨネーズも商品の整理と経費削減を行いました。第1四半期には影響が出ると思いますが、ケンコーマヨネーズの利益に対して、どの程度の影響を与えるのかが、全然見えていないです。

  • 業務用油の値上げのニュース

日清の値上げは、昨年10月以来となる。昨年10月は家庭用が1キロ10円以上、業務用が1缶200円以上だったので、今回の値上げ幅は前回の2-3倍となる。

http://www.sankeibiz.jp/business/news/130304/bsc1303041734008-n1.htm

  • キューピー 下方修正

鳥卵相場の上昇や天候不順による野菜の生育不良、軽油価格の上昇などの影響を付けるとともに、パッケージサラダの広告宣伝強化などによる費用の増加で、営業利益は39億2百万円と前年同期に比べ10億66百万円(△21.5%)の減益となりました。

第1四半期報告書(2013/11)
http://www.kewpie.co.jp/company/ir/pdf/yuuka/2013_01.pdf

来季中に再度の油の値上げの可能性も

日清オイリオの四半期報告を見ると油精製のための大豆相場や円安が業績に多大な影響を与えています。彼らも体質改善などを行うでしょうが、円安は継続するでしょうから値上げのリスクは高い状況です。

第141期(平成24年4月1日?平成24年12月31日)第3四半期報告書
※全体で売上は前年同期比1.1%減少だったが、営業利益は前年同期比で17.4%減

油脂・油糧事業
油脂・油糧事業につきましては、引き続き厳しい環境となっております。刻目相場は、世界的な食糧需要の増加や何べ・米国の大豆減産懸念などを背景に高騰し、9月につけた大豆相場史上最高値の水準からは下落したものの、当四半期累計期間を通して高値圏で推移しました。

一方、為替につきましては、年末にかけて急激に円安が進みましたが、当四半期累計期間は総じて円高の水準で推移しました。このように、為替は円高で推移したものの、原料高騰の影響が大きかったことから、大豆・菜種などの原料価格は、前年同期に比べ上昇しました。

http://cdplus.jp/company/download/240731/16752.pdf

長期的には見込みのある会社

ケンコーマヨネーズ自体は保有したい銘柄なので、大幅に下げが入った段階で、再度の入り直しができればと思っています。

特に期待しているのがサラダカフェです。RF1のような野菜を中心とした惣菜販売に力を入れだしていて、食べログの評価点を見ても好評なようです。30店舗までは取り急ぎ2014年までに増やすようですが、順調に利益が出ているようであれば出店を加速させて大化けする可能性も秘めているので、楽しみなポイントです。

デリカフーズの決算予測 2013年4月

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デリカフーズの決算が近いので、会社をさらに深く知るために決算のシュミレーションを出してみました。その結果、私の予測では四半期純利益が379百万円で、会社の通期予想が378百万円だったので、ほぼ同じという結果予想です。

株価(2013年04月30日):506円
株数:6,242,000枚
※以下は私の予想です。
売上予想:24,353百万円
営業利益予想:680百万円
予想四半期純利益:379,545,409円
予想EPS:60.80
予想PER:8.32

今回の算出方法ですが数字ばかりなので、興味が無い方は読み飛ばしたほうがいいかと思います。
この算出のロジックが絶対に正しいと言うことはありませんし、誤っている可能性も有ると思います。あくまでも企業の実績を予想するアプローチ方法の1つだったり、どうやって投資判断をしているのか?の参考になればと思っています。(。´・ω・)。

私が自分の備忘録と決算発表の数字と差を見てロジックが正解だったのか?決算数字で、妙な点が無いかを確認する意味もあります。投資の責任は各自でお願いします。

以下は、上記の通期予想の算出した流れになっています。

①四半期ごとの数字を算出

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まず、各四半期毎の決算短信から四半期ごとの売上、営業利益、経常利益、四半期純利益を分解しています。通期で足されている数字だと、その期がよかったのか?それとも前の期がよかったのか?などが分かりません。可能性は低いですが、第1四半期と第2四半期は信じられないほど業績好調だったから安心していた企業だったのに、実は第3四半期の業績が急激に悪化していて、最終的には通期予想を下回る可能性もあるからです。

また、デリカフーズの場合は、主要顧客が外食産業と言う景気に左右される業種という点や野菜の卸販売なので、季節毎に売上などが大幅に変動しているのかを知りたいと思ったのも算出した理由の1つです。

注目すべき点は第3四半期の営業利益が大幅に落ち込んでいます。どうして落ち込んだのかを分析しないと、第4四半期の数字とのブレ幅が大きくでると思います。もし、分析して本当に危ない兆候だった場合は売ればいいし、一過性という判断結果ならホールドすればよいという判断になります。

そこで、第3四半期の決算書を読むと下記のコメントがありました。

利益につきましては、当社グループ全社で取り組んでいる生産性向上及び物流費削減等のコスト削減の成果は着実に表れてきているものの、11月後半以降の急激な気温の低下による野菜の生育状況の悪化により、野菜の調達価格が高騰し、第3四半期の業績に影響を与えました。
平成25年3月期 第3四半期決算短信
http://www.delica.co.jp/ir/

なるほど、野菜の値段が営業利益に影響を与えているようです。

②営業利益率の推移を算出

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※最後の期については予測を入れています。

デリカフーズは野菜を仕入れて販売する会社なので、商品のサイクルは早いはずです。本当に野菜の値段が原因で推移しているのか?季節的な要素はないのか?を知るための手掛かりとして、算出しています。

営業利益率の平均は2.3%です。グラフを見ると各四半期は数%の違いですが、2%が3%になっただけで営業利益が1.5倍になるので、大きな差になってきます。営業利益率が上がった次の期は下がるという感じになってみえますが、季節ごとの影響はないと思います。

③レタスの価格推移を算出

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東京都中央卸売市場の統計数字から、その年のレタス・葉野菜の平均値を算出して、月毎の変化をグラフにしています。

外食産業で使われる消費量が多く、天候の影響を受けて価格の暴騰を起こしやすい野菜がレタスです。そのため、レタスの価格の変化がデリカフーズに影響を与えている可能性が高いと思い、レタスの価格の推移を算出しています。

見てわかるようにデリカフーズ第3四半期の利益率が低下した10月から12月についてはレタスの価格が大幅に上昇したのが分かると思います。それまでは、割と安定的に推移していたので、利益率が第1四半期:2.79%、第2四半期:3.50%、第3四半期:1.94%になったのもうなずけます。

④レタスの価格と営業利益の関係

さらに一歩進んで、デリカフーズが取引先と野菜の値段をどうやって決めるのか?を考えると最近の卸値の傾向と例年の価格で話をするのが普通だと思います。「買った値段に○%をかけて売ればいいでしょ?」と思うかもしれませんが、それだと取引先の外食産業の方々が想定している仕入れ値を大幅に超えてしまう可能性があり、仕入れてもらえません。

かといって取引先も大量の野菜を他から確保して、配達してもらうのを変更することは大変なので、折衷案として、デリカフーズは利益を削って、取引先も多少の仕入れ値上昇を納得してもらうしかないと思います。

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※最後の期の営業利益率は予測を入れています。

そして考えたのが、レタス類・葉野菜の1年前の価格と増減値を算出し営業利益を比較することです。1年前のレタス類・葉野菜の値段が想定しているよりも仕入れ価格が安かったら、デリカフーズの利益率が上昇。逆に昨年より大幅に仕入価格が高くなった場合は、利益を削ることになるので、営業利益率が落ちると考えました。

グラフの通り、多少の増減はありますが相関関係があるように見えます。そして、第4四半期のレタスの価格増減率(赤丸の箇所)を見ると、87.2%と昨年よりも下回っており、営業利益率が改善される可能性を示していると思います。

⑤第4四半期の売上と利益予想

第4四半期単独がどうなのかを算出してみました。

・売上高
6,056(百万円)
直近2Qの前年からの伸びと昨年の4Qの数字をかけています。

・営業利益
176(百万円)
利益率2.9%
※④のレタスと営業利益率との相関から推測値を入れています。
※強気ではない値を入れています。

・経常利益
142(百万円)
平成25年1月15日に新工場の設立費用として約35百万円を第4四半期に計上予定なので、引いています。

・四半期純利益
84(百万円)
前期と今期の平均値から算出

  • 参考資料

4.今後の見通し
当該新工場の建設に伴い、平成25年3月期第4四半期会計期間において、準備費用及びコンサルタント費用を約35百万円計上する予定です。 なお、当該新工場の建設による平成25年3月期の業績予想(連結・個別)の修正はありません。
http://www.delica.co.jp/data/20130115.pdf

最後に気になる点

第3四半期の売上の減少が葉野菜の高騰により、仕入を控えられたことが原因だったらよいのですが、取引先の減少などの場合は、第4四半期の売上も減少する可能性があるので、要注意です。

決算は来週発表の予定だと思うので、改めて発表された数字を見て確認したいと思います。あとは、東京デリカフーズ㈱ 第2FSセンター(新工場)の完成は平成25年7月なので、来季の売上をどこまで上昇させられるのかも決算の見どころになると思います。

参考資料
青果物卸売市場調査
http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/seika_orosi/index.html
ベジ探 卸売市場別入荷量・価格
http://vegetan.alic.go.jp/sch7.do
東京都中央卸売市場-統計情報検索
http://www.shijou-tokei.metro.tokyo.jp/asp2/smenu2.aspx?page=1&mode=1&smode=10
モスバーガー 月の店舗稼働実績
http://www.mos.co.jp/company/ir/library/monthly_info/
データからみる外食産業 日本フードサービス協会
※モス、スカイラークも加入
http://www.jfnet.or.jp/data/data_c.html
外食産業における国産野菜の使用の現状と今後の展望
http://www.maff.go.jp/kanto/nouson/shigen/lets_nougyou/pdf/vol21.pdf

業務用が相場を作る野菜類、レタス、キャベツ、ハクサイ、ダイコン
http://agri-biz.jp/item/detail/8560?item_type=1

平成25年1月15日

当社連結子会社 新工場建設に関するお知らせ
http://www.delica.co.jp/data/20130115.pdf

決算発表(ダムロン、NTTドコモ) 2013年4月27日

タムロンの第1四半期発表とドコモの決算発表がありました。ドコモは説明しているサイトが多いので、割愛しますが、割と無難にこなしたという印象です。あと、思ったよりコンテンツ課金とパケット収入が増加しているので良い傾向だと思っています。

では、タムロンを受けて

カメラ業界は苦戦?

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売上以外は昨季割れと第1四半期の数字は良くはなかったですが、CIPAのデータを見ると1月から順調に復調傾向なので、全然悲観していません。キャノンの決算発表を見てもそうですが、大きく捉えてカメラ業界は苦戦していると言えます。理由は、コンパクトデジカメが価格が下がっている事・スマートフォンの台頭で売れなくなってきているからです。また、中国・欧州の経済不調から来る購買意欲の低下も理由です。

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一眼レフは復調傾向

2013年3月分
カメラ用交換レンズ生産出荷実績表(カメラ映像機器工業会統計)
上段:数量(台)、下段:金額(千円)

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2013年3月分
デジタルスチルカメラ生産出荷実績表(カメラ映像機器工業会統計)
上段:数量(台)、下段:金額(千円)

CIPAのデータですが、タムロンが得意とする一眼レフ並びに交換レンズについては、流行や制作するのに高度な技術力が必要ということもあり、台数は減ったものの売上金額は上昇しています。
また、コンパクトデジカメ(レンズ一体型カメラ)は総出荷の台数も金額も昨年と比べると約50%と落ち込みが激しいのですが、一眼レフは80%位となっており、前月から引き続き復調傾向にあると思います。

カメラ映像機器工業会 CIPA
http://www.cipa.jp/

キャノンの通期予想が強気に!

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一眼レフの販売を行っているキャノンの第1四半期の連結決算を見ると、営業利益・純利益が昨年対比で33%減にも関わらず、通期見通しを上昇させる強気でした。

業績見通しの前提となる第2四半期以降の為替レートにつきましては、日銀の大胆な金融緩和
政策を背景に急激な円高修正が進行していますが、欧州債務問題や米国の財政問題などの不安定
な要因もありますので、米ドル 95 円、ユーロ 125 円とし、それぞれ通期の前期比で約 15 円の円安、約 21 円の円安を想定しております。

通期の連結業績見通しは、この為替レートを前提として直近の経済見通しなどを加味し、売上
高 3 兆 9,800 億円(前期比 14.4%増)、営業利益 4,500 億円(前期比 39.0%増)、税引前当期純利益 4,500 億円(前期比 31.4%増)及び当社株主に帰属する当期純利益 2,900 億円(前期比 29.1%増)としております。
キャノン第1四半期 連結決算概要
http://web.canon.jp/ir/results/2013/rslt2013q1j.pdf

為替レートの恩恵が相当ありそうです。この点では、タムロンも為替レートを米ドル85円、ユーロ115円で見込んでいますので、売上カバー・上ブレを期待させてくれます。

(4)通期の見通し
第2四半期以降の世界経済は、期後半から次第に回復基調が強まっていくものと見込んでおります。
米国経済は、雇用や住宅問題の改善に伴い、緩やかに回復していくものと見込まれます。欧州経済は、南欧を中心に景気後退が長期化する見通しです。

中国など新興国の経済は、個人消費の回復に伴い、徐々に力強さを取り戻すものと見込まれます。わが国の経済は、積極的な景気浮揚策の効果が強く期待されるようになってきており、期後半から回復基調を強めるものと期待されています。

※中略

レンズ交換式デジタルカメラの需要は、新興国市場の拡大に加え、先進国においてもユーザー層のすそ野が広がり、引き続き全地域で拡大する見通しです。

キャノン第1四半期 連結決算概要
http://web.canon.jp/ir/results/2013/rslt2013q1j.pdf

読み解くと第2四半期までは、業績が悪い可能性が高いということです。長期ホルダーは予め想定しておく必要があります。これから、タムロンの株を買おうと思っているなら、今回の決算後だったり第2Qの発表を狙うのもありかもしれません。

結論 ホールド続けます。

特にタムロンの経営が大きく変わったわけではありませんので、継続してホールドします。一眼レフの市場は今は先進国が主流ですが、アジアの新興国も一人あたりの収入が伸びれば、間違いなく買い手に入ってきますので、超長期で持ち続けます。

デリカフーズを買った理由【3392】

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初耳の人も多いと思いますが、東証2部のデリカフーズを買いました。以下は会社の概要や成長性を記載していますが、文章が長くなってしまいました。それぐらい業務内容が好きだなーと思った会社ですし、将来性に期待しています。

業務用の八百屋 デリカフーズ

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昭和54年10月6日に創設されて以来、着々と全国に工場や拠点を拡張している。東証2部の会社です。この会社の業務内容は、野菜の卸売(ホール野菜)、お客様のニーズに合わせて野菜をカット(カット野菜)して販売することです。

主な顧客としてはモスバーガー、ケンタッキー・フライド・チキン、SUBWAY、デニーズ、ロイヤルホスト、すかいらーく、和民、庄屋、サークルKサンクス、セブンイレブン、オリジン弁当

※ヤフーの企業情報
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=3392

※フィスコ企業調査レポート
http://www.delica.co.jp/data/20121207.pdf

売上推移と構成

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外食産業の影響をうけます。また新工場を立ち上げて稼働が良くなると売上が上昇します。

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ネガティブな点ですが、ホール野菜の販売比率が高いので、野菜の値段が業績に影響を与えます。外食産業の依存度が高いので、景気にも左右されます。
※第10期 中間事業報告書より

  • 外食産業で使われやすい野菜

ロイヤルホストがもっとも多くの量を使う野菜はレタス、トマト、きゅうりである。なかでもレタスの使用量は多く、年間370トンほど使う。

引用元:
http://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/senmon/0612/senmon1.html

デリカフーズの強み(効率的)

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街の八百屋よりきめ細やかに各店舗ごとの対応をして、農家との直接契約により約60%を仕入れることで、チェーン店よりも野菜の調達力があり、運送効率、安全性を追求しています

分かりやすく説明すると、チェーン店の場合、モスバーガーやケンタッキーなど全国にチェーン店がありますが、自社のお店のためだけに野菜を調達して、トラックを出して運搬するより、デリカフーズに頼んだ方が必要な時に必要な分を届けてくれるので、効率的です。

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また、野菜のプロフェッショナルとして、野菜を使ったメニューの提案、研究や安全性にも力を入れていれており、取引先から信頼を置かれる理由の1つだと思います。

研究発表の例など

セミナー形式で研究成果の発表やメニューの提案
http://www.delica.co.jp/blog/?page_id=2384

  • 野菜の機能性(抗酸化力等)に関する研究について

http://www.alic.go.jp/content/000063640.pdf

  • 日経IRフェアレポート「デリカフーズ株式会社」 野菜の力を見える化した青果物流企業のココがすごい

http://kigyomana.com/nikkeiirfair_delicafoods/

  • 平成 22 年度第 2 回 加工・業務用野菜 産地と実需者との交流会 in 名古屋

http://www.alic.go.jp/content/000069482.pdf

デリカフーズの成長性

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国内拠点の状況を見ても増やせる場所は全国に充分あります。また、効率的に拠点を増やし続けることができると、○○のエリアは○○が不作など何かあった時にカバーができるので、今後の拠点数増加はリスクヘッジにもつながってくると思います。

海外進出も視野にいれていますが、収益に貢献するのは相当先だと思います。現在、海外に行くと安心で安全な生野菜が食べれないことが多いのですが、これは大きな理由は2つあります。

①不衛生な水だと野菜を洗っても生では食べれない。
②野菜作り自体が未熟
農薬の使用量が多かったり、逆に寄生虫がついていたり。

インドネシアだと日本が積極的に水道整備や農業支援などを行っていますが、多くの人たちが生野菜を食べれる日はまだまだ先は長いと思います。ただ、中国にしてもブラジルでも、どこの国も野菜を使った料理はするので、カット野菜の需要であったり、野菜の成分分析によって消費者へ安心を提供するなど付加価値を付けたサービス提供にはニーズがあると思っています。

デリカフーズの株を買った理由

理由①決算発表が5月。決算がよさそう。割安感。

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  • 注意 平成25年2月15日に2分割しています。

時間が足りないので、数字については別に詳細を記載します。デリカフーズが割安になった理由は第3Qで実績が少し足踏みをしたからです。

具体的には利益率が落ちたのですが、理由はレタスやキャベツなど外食産業で使われやすい葉物系の野菜が天候不順で高騰したからです。しかし、第4Qの1月から3月に関しては卸売市場の価格推移を見ると前年と比較すると1月こそ高かったものの、3月には前年より70%台の値段となっていたので、3Qまでの実績推移を見て計画数値の達成・上昇も期待できると思って買いました。

予想PER7.96

東京に新工場。完成が平成25年7月で更なる増収、増益も期待。

東京都足立区六町に新工場を建設することを決議いたしました。(建設予定地は現在の東京F
Sセンターの隣地)

平成25年1月15日発表
当社連結子会社 新工場建設に関するお知らせ
http://www.delica.co.jp/data/20130115.pdf

2013年02月12日発表
デリカフーズの平成25年3月期 第3四半期決算短信[PDF]
http://www.delica.co.jp/data/20130212.pdf

平成25年2月15日発表
株式分割及び株式分割に伴う定款の一部変更に関するお知らせ
http://www.delica.co.jp/data/20130215.pdf

理由②成長性 サラダの消費量が継続的に増える見込み

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※長期的な視点です。
日本でもマラソンブーム、米国でも運動測量系のNike+ FuelBandが爆発的ヒットするなど、アメリカを見ても先進国を中心に21世紀は健康志向の人が増えていると思います。日本でも周りを見渡すとマラソンブーム、自転車通勤者の増加など着々と健康志向が根付いてきている状況で、健康の事を考えると運動だけではなく、食生活にも目が向くようになり、必然的にカロリーや栄養バランス、食べるものについて深く考える人が増えていくと思っています。

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※アメリカの1人当たりの野菜消費量

顕著なのは、コンビニの総菜コーナーを見ると昔と比べると野菜が少しづつ充実してきていると思います。また、果物についても伸びる余地があると思います。

  • 平成25年

野菜の消費をめぐる状況について 農水省
http://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/y_h29_mitosi/pdf/yasai_shohi_jyokyo.pdf

  • Nike+fuelbandと凄さについては下記をご覧ください。

http://matome.naver.jp/odai/2133147607034786501